業務用エアコンはDIYで取付けできる？作業の流れやリスクを解説！

業務用エアコンの取付け費用は家庭用のエアコンよりも高く、6万円～20万円が相場とされています。費用を浮かせるために、取付けのDIYを検討する人もいるでしょう。そもそも、業務用エアコンはDIYで取付けられるのか気になるところです。

ここでは、業務用エアコンの取付けがDIYできるかとともに、作業の流れや注意点を解説します。

業務用エアコンはDIYで取付けできるのか？

家庭用エアコンの取付けをDIYしたという話は耳にしたことがあります。しかし、業務用エアコンは馬力もあり、いろいろなタイプがあるため難しそうです。しかし、DIYが不可能というわけではありません。

DIYで取付け可能

業務用エアコンも、DIYで取付けることは可能です。DIYが得意だからといって、簡単に手を出せる領域のものではありません。業務用エアコンは200Vのプラグが必要になることが多く、設置する場所にプラグがないと新たに設置する必要があります。電気系統の知識や資格が必要になる場合もあるため、誰もがDIYできるわけではありません。

DIYできないタイプもある

業務用エアコンには、置き型や壁掛け、天井吊、埋込みなどのタイプがあります。埋込みタイプなど取付けが複雑なエアコンは、DIYよりも業者に依頼するのが賢明です。置き型のように、エアコンが表面に出ているタイプの方が、DIYしやすいでしょう。

道具を揃える必要がある

業務用エアコンを適切にDIYするには、道具を揃えなければなりません。必要な道具は、ドライバーやトルクレンチ、チューブカッターのほか、真空ポンプやホース、フレアツール、リーマ、コントロールバルブ、ガス漏れ検知剤、エアコンパルが必要です。そのほかにも、室外機の下に置く樹脂ブロック、室外機とつなぐ電源ケーブル、隙間を埋めるパテや配管テープも必要です。

業務用エアコンをDIYで取付ける流れ

業務用エアコンをDIYで取付ける大まかな工程は、以下のようになります。

取付ける位置を決める

まずは、業務用エアコン本体のサイズを把握して、取付ける位置を決めます。壁に何か目印を付けておくと、作業がしやすいでしょう。

ホースと配管の準備

壁に穴をあけて、室外機の間の冷媒パイプや給排水パイプ、電源ケーブルなどの配管の準備をします。取付工事で最も大変なのが、この工程です。

業務用エアコン本体を設置

業務用エアコン本体の取り付けです。壁掛け型の場合、壁に専用のブラケットを取り付け、ユニットを取り付けます。

室外機の取付け

室外機は建物の外部に設置されます。地面や屋根などの適切な場所に設置し、適切な基盤や振動防止対策を行います。

配管の接続

冷媒パイプや給排水パイプなどの配管をエアコン本体と室外機に接続します。ガス漏れしないよう、しっかり接続する必要があります。結露防止のために、配管には断熱材を巻くのが良いでしょう。

電線や配線の取付け

エアコンと室外機の電源を接続します。取付けが完了したら、試運転をして動作を確認します。冷暖房機能や風量などの設定を調整し、適切に動作することを確認したら完了です。

業務用エアコンをDIYで取付けるリスク

業務用エアコンの取付けは技術がないと難しい作業もあるため、DIYで取付けるリスクがあります。

真空引きを失敗しやすい

真空引きは、エアコンの冷媒回路内の空気や不純物を取り除くために行われる作業です。真空ポンプを使用してエアコン内部の圧力を下げ、冷媒を適切に循環させるための条件を整えます。エアコンの冷却効率が向上し、冷媒の漏れや凍結のリスクを低減できるのです。しかし、間違った手順や不適切な装置の使用は、真空引きの不完全な実行やエラーの原因となります。エアコンの性能が低下したり、故障や不具合のリスクが高まったりするリスクがあります。

冷媒ガスが漏れやすい

DIYでは配管の接続がプロのようにしっかりできないこともあるため、冷媒ガスが漏れやすいというリスクもあります。エアコンの冷却効率が低下し、適切な温度を維持できなくなり、中の食材をダメにしてしまうのはもちろんのこと、漏れた冷媒ガスは環境に悪影響を及ぼすリスクがあります。

取付けに失敗することもある

DIYで取付けると、途中で手に負えなくなったり、間違った配線や配管を行ったりして、取付けを失敗するリスクもあります。そうなると、破損したパーツを購入して業者に依頼することになり、費用がかさんでしまいます。

まとめ